2023年4月1日(土)
春の足音を感じる季節になってくるといくつかの曲を思い出す。
ひとつはスターダストレヴューの「木蘭の涙」である。
最愛の人を亡くし、立ち尽くしている歌なのだが、
まさか自分がその当事者になってしまうとは思わなかった。
カラオケで歌ってもなんとなくしか理解出来ていなかったわけだが、
これからはもう涙で歌えなくなってしまう気がするよ。
私の場合は、眠るようにではなく突然の別れだったので、
この歌よりは、
長渕剛の「祈り」のほうがあっているかな。
〜深く目を閉じていま天女のように おまえはひとり 空へ帰る〜
棺の中で眠るような妻の顔がいまも脳裏から離れない。
いずれにしても、突然逝ってしまったのでレクイエムというにはまだこころ穏やかにいられない。
諸々の書類手続きのため、戸籍謄本を取ったのだが、そこにある「除籍」の文字を見ると改めて妻はいなくなったのだと実感して悲しくなる。彼女の生まれてから結婚し、今回亡くなるまでの軌跡が書かれている。嵐のように旅立っていった妻。
これからも私の人生は続く。
苦行という残りかすのような形でも。
どちらにしろ、余りの人生なんだし与えられた運命に従い日々淡々と過ごすのみ。
思い通りにならないのが人生と弁えていなければ。
寒い冬も終わりを告げて季節は巡りまた春はやってくる。彼女がくれた温かい春の日差しのような生活はもう望むべくもないのだろうか。